COUNSELING
カウンセリングについて
退行催眠療法の項でも触れましたが、過去の記憶を旅する上でクライアント自らが自然に語りだす過去生の「物語り」を待つだけではなく、通常の催眠状態よりさらに深い催眠状態に導入して、カウンセラーの意識的な導入により、「過去生への旅」にご案内します。
ヒプノセラピストの誘導に全てをゆだねて段々遠くなる声とともに、 ゆったりとリラックスした感覚を味わいながら、 一段一段降りるごとに、催眠を深めながらゆるやかに変性意識状態に入ります。 そこは何ものにも侵されることのない安心の空間です。
過去生への旅の前に 「チャクラの色のエネルギーの庭」を訪れて 花の色のもつエネルギーを吸収し精神と身体のバランスを整えます。 チャクラとは古代サンスクリット語で「輪・円」を著します。 人間のエーテル体に存在する脊柱に沿ったエネルギーの渦を指し 7つの内分泌腺及びメンタル体、アストラル体、肉体の調整と活性化を司り意識の中枢と 各身体の中継点としての役割をはたしており、 7つのチャクラは其々色のエネルギーをもち生命体の根源的な力と言えます。
ヒプノセラピストの誘いで、クライアントが最も安心で安全な場所のイメージを構築し さらに深いリラクゼーションを味わうことが可能です。 潜在意識にしっかりと留め(アンカリング)催眠状態でクライアントが望めば すぐ戻る事の出来る場所として確保し、さらに深まる過去生への旅をより安全なものとします。 また、 このイメージは日常生活に戻った後もクライアントの深層意識に記憶されますので、 日々のリラクゼーションの中で、またはストレスを感じた時などに 「安全な場所」のイメージを思い起してみることをお薦めします。
チャクラの庭でエネルギーを調整し、 安全な場所の確保を終えて、さらに深い催眠状態に入り過去生の扉を開けて過去生への回帰を体験します。
体験と書きましたが科学的に証明できるわけではありませんので、体験という言葉がはたして正しいかどうかについての議論についてはここでは省きます。 ただ、ここでは当センターのヒプノセラピストが米国シアトルで退行催眠療法のインターン・シップで学んでいた頃、実際扱ったケースのひとつをご本人(現在は欧州在)の承諾の上でご紹介いたします。
2000年秋 / 場所:東京六本木
2年程交際していた女性と別れた2ヵ月後、その女性が癌だということが分かり、 本人は乗り気ではなかったのですが、何となく罪悪感から交際を復活し癌の彼女の看病をして支えたそうです。 幸い彼女の病いも解放に向かい一応健康を取り戻した頃、母国に一時帰国をしなければならい用事ができたのですが、 帰国を10日後に控えて何だか気が重くて、体調まで崩してしまい 特に背中のあたりが痛いのでなんとかして欲しいとのことでした。
始めは、女性と再度別れることに罪悪感から逡巡してるとのことでしたので、罪悪感にフォーカスを当て催眠に導入しました。
14才位の記憶:欧州の生家。ベッドでマスターベーションの最中に母親に見つかり叱責された場面 > 助言:思春期の男の子の自慰行為はいたって健康的であるので罪悪感をもつ必要はない。本人納得
20才手術台の上:筋肉に関連したことで手術を受けた時、本人は麻酔のため意識していなかったが、 手術台の背中のあたっている部分の鉄板が、冷たくて痛かったことが語られる。
石だらけの荒涼とした大地を裸足で白い布を身体に巻き、杖を突きながら歩いている老人のイメージ。 足が細く力がない。腹が減っているが食物はすでに自分には必要がない、 何故ならば自分はじきに死ぬべき老人なので食物は部落の人間に上げて欲しいと語り、 さらに風の中を石につまずきながら寒そうに歩いて死ぬ場所をさがしている場面(時代不明)
ジャングルの中:15才位黒人。素晴らしい肉体を持っている。 ジャングルの中で獲物を捕ろうとして槍をかまえて木の間で隠れている。 他にも誰かいるが姿は見えない。 見事にひとりで獲物(猛獣)を捕らえることが一人前の男として認められる掟(成人式?)であり、 自分は自信にみなぎっている。足が太くて力強く俊敏であると語る。
彼女との別れに対して罪悪感を感じていると思っていたが、 10日後に帰国すれば合う母親から植え付けられた罪悪感にたいする怒りだったが、 意味が分かり母親を許し何よりも自分を許すことができた。 催眠場面Ⅱの背中の痛みが過去の記憶として理解できた。 催眠場面Ⅳのイメージをたいへん喜んでいた。 「実は自分は、肉体的に自信がなくので周に3日はジムに通っているが、まだ貧弱な身体だ。」というので 実際に鏡の前に立ってもらったところ「不思議だ、ぜんぜん細くないじゃないか。」と語る。 (セラピストの感想としては身長180センチ弱で75キロ位) 自分は決して弱くなんかない。自信に満ちている自分を感じられる。
無事帰国したこと。 母親との葛藤が緊張感となり帰国することを拒んでいたように思う。 すべて解決されたわけではないが、今までよりもうまくやっていけそうな気がする。 何より、自分の身体が一回り大きくなったような感覚が自信の源となっている。とのことでした。